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★小説家。嘉兵衛は雅号。「嘉兵衛」で「かおるこ」と読む。
 
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作家のTV出演ギャラ、雑誌撮影とメイク by姫野カオルコ(姫野嘉兵衛)

テレビ局などマスコミでは、出演者が職種によって分類されています。
政治家枠・芸能人枠・スポーツ選手枠・文化人枠などです。
この4枠ですと、文化人枠は芸能人枠の10分の1くらいです。タモリ氏の「笑っていいとも」出演料が100万円といいますから、タモリと比較すると文化人枠は25分の1くらいです。

テレビやラジオや雑誌に出ることを、「表に出る」というような言い方をします。
小説家の場合、「表に出る」をするのはめったにありません。
頻繁に「表に出る」をする小説家もいらっしゃいますが、ごく小数です。

お若い方(高校生や大学生)は誤解なさっているようですが、「TVに出ている小説家=本が売れている人」ではありません。
小説・漫画は書くのに時間がかかるので、むしろ「売れっ子小説家ほどTVに出る時間はない」はずです。

TVによく出ている小説家は、TVに出るのが好きな人ではないでしょうか。
TVに出るのが、気分転換になる人、たのしい人。

性格的に、「表に出る」のが向いている人は、表に出たほうがいいと思います。
外見的に、「表に出る」のが向いている人も、表に出たほうがいいと思います。

私の場合は、性格的にも外見的にも、「表に出ないようにしたほうがいいケース」なので、出ないようにしています。
出るとかえって逆効果というケースもあるのです。

しかし、たまには出ます。本を出したときなどに、タイミングよく表への出演依頼があった場合は。
しかしタイミングが必ずよいわけではないですから。人生というものは……。
この数年は体調が悪かったので、タイミングがよいときでも表に出ません(出られません)でした。


さて、この「表に出る」ときですが、たとえば雑誌でインタビューを受けることになった場合……。

芸能人枠の方にはヘアメイクがつきます。
スタイリストもつきます。
撮影者も指定できたりします。
さらに出来上がった写真を自分でチェックして選べたりします。

文化人枠の場合、こうしたものはいっさいつきません。
予算的にできません(なかにはついて、できる人もおられるのかもしれませんが、1人か2人でしょう)。

先日、ある女性雑誌で私は取材を受けました。
場所はその女性雑誌を出している出版社の中の会議室でした。
そこに16時に、ということでした。

私の住まいからそこまで、ドアからドアで、だいたい90分かかります。
ですから15時ちょい前に家を出ました。

14時半分まで仕事をしていました。
起きてすぐ原稿を書いて、それから昼ごはんを食べて、またちょっと書いてました。14時30分になって、「もう行かなくては遅刻する」と思ったので、あわてて支度をしました。

なにを支度するか。
シャワーをサッと浴びる。これは書いている原稿から頭を切り換えるためです。シャワーは頭からかぶります。
風呂場から出て、頭や顔や体を拭く。
顔にオルビス・クリアジェルを塗る。
ハンティとブラジャーとTシャツとソックスとジャージのズポンをはいて、ジャージの上を着る。まったくのすっぴんです。眉も描きません。時間がないのです。

これで15分です。
そして家を出て電車(地下鉄など)に乗って改札を出る。
その日は暑いでした。
改札からその出版社まで道を歩いているうち、だらだら汗が出てきました。
タオルでごしごし拭きます。

そして16時ぴったりに「はじめまして」と挨拶をしました。
そしてカメラマンはすぐパチパチと撮影します。
こんなふうに現場にやってきて、自分の顔や髪を鏡で見る時間もなく、撮影されるわけです。

想像してみてほしい。
芸能人枠の方は、生まれついて美しい。
なのに、さらに整形もしてさらに顔を整え、そこにヘアメイクがついて、そのうえスタイリストがすてきな服や靴を用意して、顔みしりのカメラマンに撮影してもらうのです。

なのに、もともと美しくなく生まれついた者が、顔を洗っただけで汗だくになって髪もゴシゴシ乾かしで、タオルで顔を拭きながらやってきて、髪をチェックさえせずに撮られるのです。
ものすごいハンデです。
でもこれがふつうの(慣例の)文化人枠の人の雑誌の撮影なのです。
(2009・6・24ブログ、再アップ)
 

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