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★小説家。嘉兵衛は漢字表記。「嘉兵衛」で「かおるこ」と読む。
 
ちょっと前のもの
 
東大美女図鑑、HIS、企画はセクハラか? fm姫野
HISの企画がセクハラだと中止になったことを、「そんなことくらいべつにいいじゃないの」という意見もあるようだが、私はこの企画のコマーシャルを聞いたときに、どう感じたか? 思ったではなく、「感じた」か?  げんなりした。気分が沈んだ。
セクハラとは思わなかったが、どんよりとした気分になった。
何に、げんなりしたのか、どうじっとりとしたか、よくわからないが、むかし、実家の台所にナメクジがいるのを見たときと同じ感触がした。なぜなんだろう。JKビジネスを考えている人、そのビジネスに釣られる人、そのビジネスを請け負うJKたちに、感じる感触と同じ感触がした。

この企画が、もし「おもしろガイド付企画」だったら、ぜんぜん、受ける感触は違ったと思う。
たとえば「スペインに旅行する人には、ハプスブルグオタクのガイドが隣にすわります」「子供づれの家族には、家庭教師会社から派遣する勉強係が隣にすわります」「フランスのカルチェラタンに興味のある人には、アニメ博士(アニメにくわしい人)が隣にすわります」とか、なにか、おもしろい人材(インタレスティングな人)が隣にすわりますよ、という企画だったら、けっこうヒットしたような気がする。

HISの「東大美女図鑑」「女」と限定した狙い、その狙いに応じた女子学生の意識、そこに、じわわわ〜としたじんめり感があり、そのじんめり感を覆い隠したなにかの臭気。その覆い隠したなにかに強烈にただよった臭いが、世間の人の鼻についたのであろう。
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【ひ】姫野カオルコ(ひめの・かおるこ)日本の小説家。姫野嘉兵衛(嘉兵衛で〃かおるこ〃と読む)の別表記もあり。1958年滋賀県出身。非大衆的な作風だが独特の筆致の心理小説で読者層は男女同数。『昭和の犬』で第150回直木賞を受賞。最新刊は『謎の毒親(新潮社)』。最新文庫は『純喫茶(PHP文庫)』
連絡は「姫野カオルコ公式サイトhttp://himenoshiki.com/ 」の《連絡方法》参照。


 
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