姫野カオルコ(嘉兵衛)のブログ…運営&宣伝=KOGA工房

★小説家。嘉兵衛は雅号。「嘉兵衛」で「かおるこ」と読む。
 
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Q)家を訪ねるときに何を持っていくのがよいですか? fm姫野

Q)知人の家に行きます。何を持っていくのがよいでしょうか? Q)友達が出産しました。プレゼントは何がよいでしょうか? Q)ちょっとした知り合いの誕生日です。プレゼントは何がよいですか? Q)骨折した友達のお見舞いに行きます。何を持っていくのがよいでしょうか? 等々、プレゼント系、ぜんぶまとめて質問。

回答A)すべてまとめて姫野がお答えします。

=回答者profile 姫野カオルコ =姫野嘉兵衛。作家。'58滋賀県生まれ。非大衆的な作風だが独特の筆致で男女問わぬ読者。『昭和の犬』で第150回直木賞受賞。連絡先は公式サイトhttp://himenoshiki.com/の《連絡方法》参照。

答え=消えもの

−だれかにプレゼントをするときは「消えもの」がよい。食べたらなくなるもの。使ったらなくなるもの。やめるべきものは、カップやスカーフやスリッパやタオルや枕カバーや掛け布団カバーといった、食器、衣服、アクセサリー、バッグ、リビング用品はやめよ。私はそう思う。各人の好みがあるのに、もらったら申し悪くて処分するに処分できない。

(あなたと相手が「何がよい?」「×社の××年の××」とチョー具体的に訊いて答えられる関係の場合は別。そういう関係ならチョー具体的に訊いてあげてください)

−出産祝いなら、おしりふき。とくにトイレに流せる外出先で使える小分けのもの。自分では割高だから小分けのものより、まとまったものを買われるだろうから、プレゼントこそ小分けの、外出先でトイレに流せるもの。それから、紙おむつ(メーカーにこだわりのある人でも、1、2パックなら外出先用として使える)。

−家を訪問するなら、ちょっとよいトイレットペーバー12ロール、鼻セレブのティッシュ、ちょっとすてきなミネラルウォーター、発泡ミネラルウォーター。

−入院見舞いだってあなた、花束なんか持っていったら、ベッド周りが狭くなる場合もあろうし、病院によっては衛生上禁止のところもあるんだし、入院見舞いは、あなたがその人に見舞おうと予定している金額をすべて、500円玉や百円や千円や細かいのにして封筒に入れてあげるのが、もっともその人の助け(便利)になる。と私は思う。病院って意外に小銭がいるし。

−だから私は自分の本を人にプレゼントするのは原則的にやめている。本なんて、ふつうの人は読まないよ。本なんて、ふつうの人はもらったら迷惑だもん。

まとめ。人に贈り物をするとき。消えものがよい。飲んだらなくなる。二、三回使ったらなくなる。そういうものがよい。

味の好みが多少、合わなくたって、「へえ、自分では買わないけど、こういう味だったのか」と贈り物ならうれしい。「私の趣味じゃないけど…」というものだって、二、三回使ってみるなら冒険だ。

それでも、もし「消えないもの」を贈る場合は、「使わないときはだれかに譲るなり、バザーに出すなり、どうかお気軽に、自由に処置してください」と添えるのが気遣いだと私は思う。そして、そうしたものがバザーで、ほんとにほしい人の手にわたったら、その贈り物にとってもうれしいと(私は)思う。

そこで例として。

・ボディソープやシャンプー(相手がアトピーかどうかを調査する必要がありますが、これとて日持ちしますから、贈った相手が別の相手に譲ることが簡単なものです)

・ルームフレグランスやフレグランス用スティック。

フレグランスそのものは好みがあるとしても、スティックは消耗品です。たのしい色付のものや、高級素材のものなど、自分では買わないけど贈り物にもらうとうれしいようなスティックが売っています。

・紅茶・コーヒー

紅茶にも好みがありますが、薄いネット(やコットンバッグ)に入ったティーバッグなら、自分で買うなら好みのものを茶葉で買う人も、贈り物なら、ふだん買わない香りの茶が便利なティーバッグだとよろこばれるのではないでしょうか。コーヒーはたまに体質的に飲めない人がいるので事前調査が必要です。

・酒

これも事前調査が必要ですが、生菓子とちがって長期保存できます。贈った相手本人が飲まなくても、その人は保管しておいて、何か集まりのときに持っていって使ってもらえたりします。

×これは避けたほうがよい

掛け布団カバーとか枕カバーとかクッションカバーとか、これはもう、その人の好みや、その人の家のインテリアの色合いがあるから、いくら高級品だからって、その人の住まいに合わない(邪魔する)ものなら、もらったほうは迷惑でしかない。カップもバッグも。酒や菓子(日持ちするもの)とちがって、何かの機会に譲るということもできない。すごく迷惑な贈り物です。あ、くりかえしますが、もちろん、「どこそこのこのカバーがほしい」と言い合える関係の相手には別ですよ。