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★小説家。嘉兵衛は雅号。「嘉兵衛」で「かおるこ」と読む。
 
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クーリンチェ少年殺人事件、ノーカット版、エドワード・ヤン監督 fm姫野

エドワード・ヤン監督の「クーリンチェ少年殺人事件」。1960年代におきた実際の事件をもとにしたドラマ。今回は、ノーカット版で、3月11日から角川シネマ、3月18日から新宿武蔵野館でロードショー公開される。

この映画のすごいところは「主人公14歳〜15歳の中学生だが、想定観客30歳以上」なところだ。これにつきる。中学生が主人公だと自動的に子供向き(ティーン〜20代前半向き)となってしまう日本の映画界の現状が、私は残念でくやしくてならない。中学生が主人公の子供向きの映画もあって、もちろんいいですよ。でも、中学生が主人公の大人向き映画が、なんで、こんなに日本には少ないのか? いや、あるのか?

「純愛日記(スウェーディッシュラブストーリー)」は筋のひっぱり役が中学生だけど、想定観客は完全に大人。はっきり言って、この映画、ティーンが見たっておもしろくもなんともないんじゃないかってくらいティーン客のことは無視して作られている。「ブッチャーボーイ」も主人公は小学生だけど、想定観客は大人。「シリングショット」も主人公は中学生だけど、想定観客は大人。「マイライフアズアドッグ」も主人公は小学生、想定観客は大人。古くは「鉄道員(ピエトロ・ジェルミ監督)」も。

これらはみんなヨーロッパ映画だなあと思ってたら、アジアでも「クーリンチェ少年殺人事件」みたいなのが、ちゃんと作られている。日本映画もがんばってほしい。日本映画で、「主人公は中学生・でもティーン客のことは無視して作った映画」って、あるんだろうか? スタジオジブリのアニメの大半は、子供が主役で、子供から大人までの観客を想定している。そうじゃなくて、子供が主人公だけど、18禁の映画が私は見たい。もちろん幼児ポルノが見たいといってるんじゃないですよ。私は、子供(20歳以下)ほど大人から見ておもしろい鑑賞材料ってないと思うのだが。

profile/ 姫野カオルコ =姫野嘉兵衛。作家。'58滋賀県生まれ。非大衆的な作風だが独特の筆致で男女問わぬ読者。『昭和の犬』で第150回直木賞受賞。映画と本についてのエッセイ文庫は『ほんとに〃いい〃と思ってる?(角川文庫)』

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