●まず日本のみなさまへ。
「親指シフト」はキーボードの配列方法の名称です。昔のキカイ(マシーン)のことではありません。21世紀現在でも、ウインドウズ10で親指シフトのキーボードを使っているユーザーはちゃんといます。
●次に親指シフトユーザーのみなさまへ。
・親指シフトキーボードは、脳で日本語を考えながら→書く、という行動に移すさいに、ローマ字入力とは比較にならないほど優れていますよね。打つスピードだけでなく、脳の動きのスムーズさという点で。このキーボードの優れた点を、一人でも多くの人につたえてゆきましょう。
・でも、タダ(無料)で多くの人にどばっと広げたツール(典型的な例がテレビ)は、「タダなのが当然」と多くの人に思わせてしまいました。親指シフトキーボード仕様のパソコンは、そうではないパソコンより2万円ほど割高なだけですが(使い勝手のよさが2万円アップで買えるのは安いものだと思うが)、タダがあたりまえと思っている人にとっては、2万円も高くなるのはぜったいいやなことですから、なかなか聞く耳持ってもらえません。
・そこで、とにかく、まずは、ユーザーが困らないようにする方法だけでも考えないとなりません。つまり、親指シフト仕様のマシーンの生産がゼロになってしまわないよう、たとえ少量でも続いている、という状態は死守しないとなりません。
・そのためにはどうしたらよいか?
まずは、親指シフトに関連するものを買ってください。親指シフトだろうが非親指シフトだろうが、機械なんだから使っているうちに劣化は生じます。これはなんでもそうです。たとえばキーボードのタッチ具合が悪くなったりする。そうしたときには、キーボードは新しく買ってください。
それだけで、「親指シフト関連製品は、少数でも、ちゃんと買う人がいるという状態」の続行になります。
●「実行キー」付キーボード
親指シフトによる日本語入力は、たとえばですね、
「吉左衛門は隠居の身ながら、伜半蔵の留守を心配して、いつものように朝茶をすますとすぐ馬込本陣の裏二階を降りた。彼の習慣としてちょっとここいらを見回りに行くにも質素な平袴ぐらいは着けた。それに下男の佐吉が手作りにした藁草履をはき、病後はとかく半身の回復もそかったところから杖を手放せなかった。そういう吉左衛門も、代を跡目相続の半蔵に譲り、庄屋本陣問屋の三役を退いてから半年の余になる。(島崎藤村・夜明け前より抜粋)」
と、こうして打つあいだ、一回も実行キーを叩かずに進ませてゆけることです。
実行キーがちょこんと添えてあるように付いただけの「親指シフトキーボード・実行キー付」は、キーのひとつひとつが、ほんとにしっかり作られていて、ことばをどんどん打てます。この「親指シフトキーボード・実行キー付」こそ、「親指シフトユーザー」に守ってほしい。調子悪くなって買い替えるときには、これにしてください。(-人-;)します。