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★小説家。嘉兵衛は雅号。「嘉兵衛」で「かおるこ」と読む。
 
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出版祝いはどうしたら? (質問) (回答) 姫野カオルコ
◇出版祝いってどうしたらいいの?…… 質問
◆回答者……姫野カオルコ
◆回答↓
すぐに「おめでとう」とメールする。電話する。合って会えれば会って言う。その一言で十分。
誕生日でも、何かの試験に合格したのでも、その時にすぐ「おめでとう」と言ってくれた、そのうれしさに勝るプレゼントが他にあるでしょうか。

◇質問…その上で、なにか形でお祝いをするには?
◆…「出版」祝いなのですから、その人の本を買ってあげること。これに勝る形はありません。

◇質問…もちろん買いましたよ。ほかにプレゼントをつけようとなると、どんなものが?
◆…では、もう一冊。プレゼントに予定していた金額ぶんが、あともう二冊なら、もう二冊。
本を出すのは自費出版でも一般出版でもたいへんなんですが、もっとたいへんなのは、本を買ってもらうこと。
なにせ、世の中のみなさん、本を買うのはお避けになりますので…

◇質問…でもそんなに同じ本があるのは、こんどは自分が困るんですが。
◆…図書館に行って、「知人の出版祝いにたくさん買いました。寄贈したい」といえば、寄贈コーナーにおいてくれると思います。
だれかにプレゼントするという方法もありますが、あげた人にタスク感を与えてしまう危険がありますし、本には好みもあります。図書館の寄贈コーナーなら、読みたい人が持っていく。

◇質問…感想文を手紙にしなくていいのでしょうか?
◆…「出版祝い」なのですから、「祝い」なら、その本を買った、ということで果たしています。その先のこと(つまり読む)まで求めていません。
映画は一定時間を見ていれば終わりますけれど、読むというのはエネルギーがいります。エネルギーがあったら読んではどうでしょう。
読んで、もし、よかったら「よかったわ」とひとこと伝えればよい。
とてもよかったら、「とてもよかったわ」と。
よくなかったら? だまってたらよいです。

(以上、過去ブログまとめ,2019年10月30日ブログ再アップ)







過去ブログ↓



本を出した人へのプレゼントは何がいいですか? …… 質問
回答者--姫野カオルコ(=姫野嘉兵衛) …【ひ】姫野カオルコ(ひめの・かおるこ)日本の小説家。独特の筆致で男女同数の読者層(大手書店調べ)。非大衆的な作風乍ら『昭和の犬』で第150回直木賞を受賞。

本を出した友人へのプレゼントは何にすべきか、という質問が掲示板「知恵袋」に出ていた。
質問者も回答者も、もっとも基本的なことをころっと忘れている。
もっとも基本=「出版へのプレゼント」である。
「誕生日祝い」「結婚祝い」ではない。
その人が「本を出した」ことへのお祝いなのだ。

同様の質問を2000年ごろ知人から受けたことがある。
「会社の元同僚が本を出しました。自費出版です。出版記念パーティに出席するにあたり、何かプレゼントをと思っています。プレゼントは何がよいですか?」

同じ質問をしたい人がこのサイトを発見してくれることを祈る。
本を出している側からの回答です。

*****

本を出した人をAさんとします。
Aさんの著書を『A本』とします。自費出版、一般出版、出版の種類は問いません。

●まず前提として、
「お祝いしようと思ってくれたあなたの気持ち」を、Aさんは喜ばれます。はがき状のカードに「出版おめでとう」で十分だと思います。もしAさんが、会費式の出版パーティを開かれるのなら出席するだけで十分です。

●「でも、そこに何かプレゼントをつけたい」のであれば…。
ここでみなさん悩まれるのでしょうが、くりかえします。
出版記念パーティなのです。Aさんが「本を出した」。そのお祝いなのです。それを忘れないでください。

その著者の本を1冊も買わずに、その著者の出版記念パーティ(しかも無料の、会費式ではない)に出席する人が大半なんです!

★読まなくていいから、せめて1冊買って、出版記念パーティに出席してあげてください。

●「すでに1冊は買ったよ。それに加えてプレゼントをしたいんだ」というのであれば…。

★Aさんの『A本』をもう1冊買ってあげてください。
もうあと2冊、もうあと5冊、もうあと10冊、でもかまいません。
冊数は、あなたの、プレゼントに想定していたご予算でかまいません。

そして本屋さんに領収書を書いてもらいます。
たとえば2冊かったら、但し書きに、
【『A本』2冊分として】
と書いてもらいます。
そして、その領収書を、ちょっとこぎれいな封筒に入れて渡す。
これが、もっともよろこばれるプレゼントです。
(自費出版の場合は、本人から買ってあげてください)

●「お金の金額がわかるのはちょっと…」と思われますか?
それを心配されるのはわかります。
しかし、くりかえします。出版記念なんです。
本を出すのはたいへんなんです。
私など、いまでも、出してもらえると、ほんとうにうれしい。

●でも、もっとたいへんなのは?
「本を買ってもらうこと」!
なんです。

世間の人は、本を買いません。
年収一千万あっても、本に100円出すのはイヤがります。
靴や服が2900円なら「わっ、お買い得」と思っても、本が3百円だと「高っ」と思います。
ましてや1800円も出さないとならないのなら失神しかねません。

ただし例外は、有名なタレントの書いた本、タレントやテレビ番組が話題にした本です。(※話がちょっと逸れますが、現在21世紀ですが、パソコンは実は普及していません。世の中の人の大半はテレビしか見ません。ラジオも聞きません。ひたすら世の中の人はテレビです。)
だから、テレビに出ていない人(ふつうの著者)がもっともよろこぶのは、「本を買ってもらう」ということです。

★読まなくてもよい。買ってあげてください。

●「なら1冊だけだと悪い」と思われますか?
そんなことありません!

さっき「×冊ぶんの領収書をプレゼントするとよい」と言いました。
Aさんはたぶん「×冊」の数字になんか注目しません。
金額にも注目しません。
(そりゃまあ、100冊買ったら注目するでしょうが、1冊買ってもらえば涙が出るほどうれしいのです)

●「よしわかった。でも、パーティのあと、家に『A本』が何冊もあっても困るなあ」と思われますか?
そういうときは、ブックオフに行かないでください。
ブックオフは同じ本を複数冊受け取ってくれません。盗難目的に本をごそっと盗んで売る輩がいるためです。
そもそも、プレゼントの気持ちで買ったわけです。なら『A本』をブックオフに売るのはみみっちい。

知り合いにあげるのもやめたほうがよい。
そんなことすると、こんどはそれを受け取った人は「義務感」みたいなものを感じます。
義務感は『A本』という本にも生じてしまいます。

ではどうするか?
図書館に持っていって「著者へのお祝いに複数買ったので図書館に寄贈したい」と相談してください。
各図書館で適切に取り扱ってくれるはずです。
おそらく「寄贈コーナー」に置かれます。
寄贈コーナーを通りかかった人は、気軽にふと持って帰りやすい。
そして読んでみて、以来、Aさんのファンになる人もいるかもしれないではないですか。Aさんへのなによりのプレゼントではないですか。

●「それでも、なにか〃モノ〃をAさんにプレゼントしたい」ですか?
もし、あなたの実家がみかん農家で、実家からみかんがたくさん送られてきたのなら、みかんを一袋プレゼントするのはよいと思います¥
何かを無料で、、たまたま手に入れた。それをプレゼントにするなら、Aさんも、ありがとうと思われましょう。

けれど、わざわざ何かを買ってAさんにプレゼントするのなら、Aさんは、
「わざわざお金を使ってくださるのなら、それだったら私の本を買うのに使っていただきたかったわ。。。」
と思われます。

●くりかえします。
本というものを、世の中の大半の人は、買わないのです。

出版された方へのお祝いは、その方の著書を買ってあげること。これより他にお祝いはありません。これに勝るお祝いはありません。
(2012・12・1ブログ再録)