姫野カオルコ周辺ブログ…運営&宣伝=KOGA工房

★小説家。嘉兵衛は雅号。「嘉兵衛」で「かおるこ」と読む。
 
ちょっと前のもの
 
橋本さんがいなくなって昨夜泣いて、朝になっても泣いている、橋本治ほど、○○文学賞とか××文学賞とかいうとき、文学賞のほうががかすんでしまう人はいなかった。××の部分に入る名前の人と橋本治を比べているのではなくて、なんとか文学賞というときの文学賞が、橋本さんの横
横にあるとかすんでしまうのだった。それほど橋本治は、ただそれだけで橋本治という作家である。

書くということしかできない人が作家になるのだ。ほかになにもできないから作家になるしかないのだ。書くことでやっと社会と調整をつけられる、やっと生きるということができるような、できそこないの人間、河原乞食が、作家になって、ようやくやっていくのだ。

そうしてやっていくとき、橋本さんに美しい基準、はしたなくない基準、没頭する力、ふきだしてしまう怒りと哀しみの調教の基準を、私は習った。

病気されてること知ってたけど、橋本さんが息しててくれることで、うれしかった。息してないから、だから私はかなしい。
(姫野カオルコ)
- | 07:47 | - | -